家のなかに誰かがいるということは,入り口が開いて誰もが出入りすることができるということだ。誰も入れない家には泥棒も入れない。同じように,再生できる音楽,動画は,誰でもそれを自由にできる方法があるということ。それは,当然過ぎること。
quote:QtFairUseを使うとクイックタイムプレイヤーのDRM(デジタル著作権管理)が施されたAACオーディオの,DRMをはずすことができる。レジスターの記事はそれについてより詳細に述べている。これはクラックできないDRMなどないということを証明するよい例だ。スピーカーから再生している音が出ているということは,DRMが解除された状態でパソコンのどこかにデータが存在し,それは出力することができるということだ。
QtFairUseは,作者であるヨン・ヨハンセン氏のウェブサイトから。彼のサイトのウェブログには,QtFairUseについて1行だけ「ウインドウズ版クイックタイムのAACファイルを出力するソフト」という説明があるだけ。でもまぁできることは報じられている通り。レジスターの記事によると,これはほかの人のiTunesがランデブーで共有している曲をそのまま自分のパソコンにコピーできるMyTunes(ウインドウズのソフト)と同じように動作するという(MyTunesも素晴らしいソフトである)。
QtFairUseはDRMを解除してしまっているわけぢゃない。クイックタイムが音を出力しているところで,その音のデータを保存してしまっているだけだ。ソースを公開しているので,あとは誰かがその保存したデータにAACファイルとしてすぐに再生できるようにヘッダをつけるような作業をするトコロを付け加えれば,誰でも使えるソフトとなるだろう。ただまぁ,CDにコピーして,それですぐにDRMがはずれてしまうようなiTMSのDRMを解除したいと思うかどうか。アップルは取り乱さずに,十分楽に使えるファイルなんだからそんなもんいらんやろ,と開き直って欲しい。
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